
宇宙からの叡智「マントラ」
マントラとは・・・
梵語(サンスクリット語)をそのまま音写したもので、短いものを真言といい、長いものを陀羅尼(だらに)と呼びます。
マントラとはバイブレーション(振動)です。宇宙の物質は全てバイブレーションできています。
マントラは、インドの古代の聖者達が修行を通して、瞑想により大宇宙から与えられた言葉だと言われています。聖者達が得た深い世界と同じ体験を後世の人々が得られるように、この世の苦しみから救われるようにと伝え残したものなのです。仏教のお経の起源がマントラであるということはよく知られています。しかしながら、マントラは信仰する宗教に関係なく万人が唱えることができます。人種や国境、宗教までもを超越して、心を一つにできるものなのです。
「オーム シャンティ」とは
マントラには「オーム シャンティ シャンティ シャンティ ヒ」という文言が含まれています。「Om」は大宇宙の原音で全ての音がこのバイブレーションに集約されており、全てのものの源であるとされています。元々は『A+U+M』と別れたものが、サンスクリット語のルールで『Om』という形になったと言われています。『A』は始まり、『U』は繋がり、『M』は終わりを意味し、始まりから終わりまで全てという意味を持ちます。オームのマントラを繰り返し唱えることにより、そのバイブレーションが体や心を調和させていきます。『オー』は体の底の方から出される音で、ゆっくりと立ち昇って『ン』と出会い、頭部全体に共鳴します。
諸説ありますが、「シャンティ」を3回唱える理由は、
1回目が自分自身の幸せ
2回目が周りの環境、人々の幸せ
3回目が生きとし生けるものすべての幸せを祈るという意味、
1回目が自分自身の肉体や感情(物質次元の私)
2回目が自分を取り巻く外の世界(自然界)
3回目が肉体を超越した宇宙意識や「神」という存在の世界(非物質次元の私)
を清めるという意味などと解釈されています。
★サハナーヴァヴァトゥ(開講の祈り)
これから始める学びが無事に意義深く運ぶことを祈願する内容で、カタ・ウパニシャッドやナーラーヤナ・ウパニシャッドに記されている一節で、師匠から弟子へ、ウパニシャッドの奥義をマンツーマンで教える際に唱えるものでした。
新しいことを学ぶ際に自分自身をクリアーに浄化する効果があると言われており、私自身も初めて唱えた時に、チャクラに沿ってサーっといろんなものが抜けて行くのを感じました。ぜひ感覚を研ぎ澄ませて、その感覚を味わっていただければと思います。
★サルヴェーバヴァントゥ(万人への祈り)
レッスンの最初に「今ここ」に同席する人々へ祈りを捧げ、最後には、「すべての人々」へ祈りを捧げて終わります。ヨーガの後のクリアーな心で唱えるマントラはより一層高次なエネルギーとなり、強いパワーを持ちます。覚えなくても結構ですので心を添えていただければと思います。
saha nāvavatu
サハナーヴァヴァトゥ
(開講の祈り)
oṁ saha nāvavatu
オーム サハナー ヴァヴァトゥ
saha nau bhunaktu
サハノゥ ブナクトゥ
saha vīryaṁ karavāvahai
サハ ヴィリャム カラヴァーヴァハイー
tejasvi nāvadhītamastu
テージャスヴィ ナーヴァディタマストゥー
mā vidviṣāvahai
マー ヴィドゥヴィシャーヴァハイ
oṁ śāntiḥ śāntiḥ śāntiḥ
オーム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒー
オーム まもりー たまえー
(守りたまえ)
みちびーき たまえー
(導きたまえ)
われらーしーていとーもにー
(我ら師弟共に)
ちえのひーとーもしーまなびあい
(智慧の火灯し 学び合い)
こーころ ひとーつにー
(心一つに)
オーム ちょうーわ へいーわ ちょーうわー
(オーム 調和 平和 調和)
神様
どうか師と弟子たる私たちをお守りください
慈しみください
力あるものとならせて下さい
そして私たちを智慧(ちえ)で満たし
互いに嫌い合うことがないようお導きください
オーム 寂静(じゃくじょう)、寂静、寂静
sarve bhavantu
サルヴェーバヴァントゥ
(万人への祈り)
sarve bhavantu sukinah
オーム サルヴェー バヴァントゥ スキナハー
sarve santu niramayah
サルヴェー サントゥ ニラーマヤー
sarve bhadrani pasyantu
サルヴェー バッドラーニ パッシャントゥ
ma kascit duhkhabhag bhavet
マー カシュチー ドゥッカバーグ バヴェー
oṁ śāntiḥ śāntiḥ śāntiḥ
オーム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒー
オーム すべてーみなーのしあわせ
(すべて皆の幸せ)
すべてーみなーのすこーやかさー
(すべて皆の健やかさ)
すべてーみなーのどくそんいー
(すべて皆の独存位)
ろうーせぬーひびをいーのらんー
(労せぬ日々を祈らん)
オーム ちょうーわ へいーわ ちょーうわー
(オーム 調和 平和 調和)
神様
すべての人々が幸せでありますように
すべての人々が健やかでありますように
すべての人々に繁栄がもたらされますように
すべての人々が苦しみを克服できますように
オーム 寂静(じゃくじょう)、寂静、寂静
Gayatori Mantora
ガーヤトリー・マントラ
om bhur bhuvah suvah
オーム プール ブヴァッ スヴァハ
tat savitur varenyam
タッ(ト) サヴィトゥル ヴァレーニャム
bhargo devasya dhimahi
バルゴー デーヴァッスヤ ディーマヒー
dhiyo yo nah pracodayat
ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤー(ト)
ガーヤトリーマントラを定期的に唱えると
ヴェーダ(バラモン教とヒンドゥー教の聖書)
を唱えることによって得られる報いを手に入れられます。
ガーヤトリーマントラは神の力を全て含んでいると言われています。